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糸が出来るまで

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糸
©東京都立産業技術研究センター
衣料品のほとんどが、繊維を加工した糸によって出来ています。 その糸も繊維の種類、太さ、状態によって製造方法は異なります。このページでは、繊維から糸を作る方法とその関係性を紹介します。

糸って?

糸は、簡単に言うと繊維を紡績したものになります。そこで、「紡績」という言葉を分解すると、下記の意味をもっています。

「紡」・・・撚り(より)合せること。
「積」・・・引き伸ばすこと。

この言葉の意味からも分かる通り、糸というのは繊維を引き伸ばし撚り合せて出来た物を言います。

紡績糸とフィラメント糸

糸の元になる繊維は短いものと長いものと大きく2つに分けることが出来ます。それは、綿や麻や動物の毛などの短い繊維と、人工的に作り出したポリエステルなど化学繊維のような、もともと長い繊維とに分けられます。

そして、原料が短い繊維と長い繊維との違いにより製造方法が変わり、出来上がる糸の性質に違いが生まれます。また、短い繊維から生まれた糸は「紡績糸」と呼び、長い繊維から生まれた糸は「紡糸」または「フィラメント糸」と呼ばれています。

紡績糸の作り方

綿や麻、動物の毛を原料にした天然繊維をときほぐし、何本も引き伸ばしてから撚り合わせる「紡績」を行い糸にします。

■ポイント・・・原料から繊維をときほぐす際、「繊維を引き、撚り合せる」という作業が起こるところから『紡績糸』と呼ばれます。

紡糸(フィラメント糸)の作り方

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ポリエステルなど化学繊維の原料となる液体の入った機械にある細い穴から、繊維を何本も押し出し、凝固させたうえで撚り合わせながら連続した糸を作り出します。


■ポイント・・・原料となる液体から繊維状の物を機械を通して”出す”ことから、「績」が行われない為、『紡糸』と呼ばれます。

絹糸は特別!

silk.gif
絹に関しては、蚕の体内で作られた液状のたんばく質を繊維とした「まゆ」から糸状にするため、他の製造方法と異なります。

その方法は、まゆ数個からそれぞれ同時に絹繊維を解き、撚りをかけながら糸にしていきます。この工程を製糸といい、製糸によって作られた糸が生糸と呼ばれます。

複合糸について

複合糸とは、2種類以上の異なる繊維を人工的に組み合わせ、新たな糸素材に作り上げたものです。
例えば『天然繊維』の綿と、『化学繊維』のナイロンをミックスして、1本の糸として成立させてしまうのです。

普及率が高い

科学の発達や技術の発達に伴い、人工的な操作で単一の繊維では実現出来ない風合いや着心地や機能性を実現する為に、日々様々な実験を経て広く普及しています。
普及の度合いは、身の回りにある衣服に付いている「表示ラベル」を見てもおそらく確認出来ると思います。
例えばセーターなどでは、見た目は一般的なセーターに見えても、「表示ラベル」を見ると・・・

アクリル60%
ウール40%

といったように、100%ウールではなく、他の繊維素材を混ぜ合わせて作られた商品である場合があることを確認できるかと思われます。
しかもこのように、100%同じ繊維を使用した糸ではなく、色んな繊維を混ぜ合わせた糸による衣類がかなり普及しているのが現代社会の特徴です。

複合糸のデメリット ~リサイクル不能!?~

複合糸は、その自由度の高さ故に、衣服に単一繊維では実現出来ない機能性や風合など様々なメリットをもたらしてきました。
ところが、中には洗濯に不向きな組み合わせによる複合糸も存在しており、また衣服をリサイクルするうえでも、複合糸であるばかりに、焼却処分されることが多いのも見逃せないポイントと言えます。