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クリーニングトラブルから見る暮らしの注意点

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クリーニング綜合研究所が行っている事故衣料品鑑定の平成19年度の結果から、衣服の着用時における注意点をまとめてみました。毎日の衣生活に潜む衣服の変化を知っておくことが、非常に大切です。

クリーニング事故衣料品鑑定結果 責任所在別の件数

まずは、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会にあるクリーニング綜合研究所で行っている事故衣料品鑑定の、平成19年度の結果を見てみましょう。
報告によると「顧客責任」が最も多く、次いで「クリーニング業者責任」「メーカー責任」という結果が発表されました。下のグラフは事故原因と申し出内容から推測した責任所在を表したものです。

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参考
【二者以上】 鑑定の結果、様々な所に原因があり責任所在がどことは特定できなかったもの。
【な    し】 鑑定の結果、思い違いなどで事故そのものが生じていなかったもの。
【不   明】 鑑定の結果、責任の所在が判別不可能だったもの。

気付かない間に起きている、着用時や保管時の変化とは?

クリーニング事故衣料品鑑定に持ち込まれる衣類の多くは、クリーニングトラブルが起きた際に原因究明の手掛かりとして、専門的な分析を行います。
そこで「顧客責任」とは、事故の原因そのものがお客様の着用時や保管時に起こっていたと考えられるものを言います。
ちなみに衣類に起きる変化は責任所在を問わず、実は大きく分けて3つに分類出来ます。


(1)損傷
(2)色の変化
(3)形態・風合いの変化


そこで、このページではお客様の着用時や保管時に起きる可能性のある「変化」を紹介します。

損傷

損傷は、着用時の摩擦によるすり切れや破れ、または虫食いによる穴あきなどが挙げられます。

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■具体例
・紳士ズボンの裾やポケット付近のスレ。
・内股(また)部分の破れ。
・ワイシャツのカラー・袖先端のすり切れ。
・衿(えり)の剣先周囲の身頃生地の薄地化。
・毛玉の発生。
・セーターのモール糸の飛び出し。
・ポリウレタン製品の経時劣化。
・引っかけによる破れ。
・ズボン裾のほつれ。
・保管時など、衣料害虫による穴あき。

以上のような現象は、生地の摩耗と着用頻度が関係して、衣服に変化をもたらします。
また、衣類は着用や洗濯(クリーニング)を繰り返すことで繊維が摩耗します。これは衣服と付き合う上での宿命とも言えます。

ところが、衣服への関心をデザインや流行だけでなく「いかに長く楽しむか」の視点を持って頂き、正しい素材の知識を持って衣服の状態をチェックしたり、正しいお手入れ方法を身につければ少しでも長く衣服を最良の状態に保つことが出来ます。

色の変化

衣服の着用や保管で引き起こる色の変化は、主に「紫外線」「汗」「皮脂」「飲食物」「アクセサリー」などが、ほぼ無意識に衣服を汚染している状態です。

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■具体例
・日光の紫外線による変退色。
・蛍光灯の紫外線による変退色。
・不完全な洗濯による、汗汚れの黄変。
・脇下部の汗や皮脂の酸化による変色。
・ズボン股間部の尿の付着による変色。
・濃色衣料の折れ目部の変色(白化)。
・飲食物の付着によるシミ。
・ポリ包装に含まれる酸化防止剤の昇華による変退色。
・バッテリー液の付着による繊維の脆化。
・衿(えり)に付いたパーマ液による脱色。
・汗でアクセサリーの金属が溶け出し、染料と反応による変色。

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以上のようなリスクは、普段の生活の中で常に付きまとっていると考えられます。また、色の変化を引き起こすキーワードを挙げるとすれば「紫外線」と「汗汚れ」です。つまり、少なくともこの2つの要素に注意を払うことが重要と言えます。
ところが、これらは直ぐに色の変化として現れるのではなく徐々に変色していくものだということを理解しておく必要があります。また、「紫外線」と「汗」の複合作用による変化もあるなど、とても厄介な変化なのです。
そして、それ以外にも気づかないうちに付着した「食べこぼし」や塗料の付着など、無意識のうちに衣服に色の変化が起きている可能性があることを理解しておくことが大切です。

そこで、衣服のアイテム別に主なチェックポイントを紹介したページを作りましたので、是非お役立てください。

アイテム別変色チェックポイント

形態・風合いの変化

形態や風合いの変化は、伸縮性のある衣服(ニット製品など)やプリーツなどの加工が施された衣服によく起こる現象です。

■具体例
・体型の変化による全体的な伸び。
・ニット製品をハンガーに吊るして保管したことによる伸び。
・屈伸運動によるズボン尻部分の繊維の伸び。
・複数回着用によるプリーツスカートの折り目の消失。
・複数回着用によるシワ加工部分の消失。

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衣服を形成する繊維の多くは、「着心地」の観点から”しなやかさ”を持っているのが大きな特徴です。
ところが衣服がしなやかであるが故に、着用や誤った保管方法によって、購入時とは違う形や風合いに変化することがあります。
例えば髪を束ねるゴムは、複数回使ううちに徐々に弾力が弱まっていきます。
つまり衣服にも同様のことが言え、着用によって少しづつ繊維に負荷を与えており、”しなやかさ”が損なわれ、繊維が元の状態に戻ろうとする力が弱まっていきます。
そこで、少しでも衣服の変形を抑え、長く楽しむコツを紹介します。

(1)同じ衣服を着まわす際に、出来るだけ期間をおいて着る。
(2)体型にあった衣服を着る。
(3)プリーツのある衣服は、クリーニングに出し、キチンとした仕上げを施す。
(4)出来るだけニット製品の保管は、ハンガーに吊るさない。
(5)繊維の特徴を理解して、正しい洗い方を行う。

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