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タンブル乾燥とは?
衣服に付いている表示ラベルを見ると、たまに見かける「タンブラー乾燥はお避け下さい」「タンブル乾燥禁止」という文言。何気なく印字されていますが、これには重要なメッセージが隠されています。
このページでは「タンブラー乾燥」について解説しています。
タンブラー乾燥って?

タンブラー乾燥とは、コインランドリーなどで見かける「衣類を、熱と共に回転(一部ゆりかご動作)させながら乾燥させる乾燥機」を意味します。
最近では、家庭にもコインランドリーにあるようなドラム式の洗濯機に乾燥機能も付いた1台2役をこなす、家庭用ドラム式洗濯乾燥機が人気なようですが、ズバリこれも「タンブラー乾燥機」です。
また、タンブラー乾燥機は、その製品の大きな特徴でもある「回転と熱や風によって短時間かつ手間をかけず濡れた衣服を乾燥させる」役割があります。
ところが、「タンブラー乾燥禁止」という表記があれば、アパレルメーカーなどの生産者はそのような乾燥機は使用せずに、別の方法で乾燥を行ってくださいということを謳(うた)っていることになります。
何故、タンブラー乾燥がダメなのかを疑いましょう
タンブラー乾燥機の特徴は、「回転と熱や風による短時間乾燥」です。言い方を変えれば、回転により衣服に摩擦を与え、叩き作用も加えたうえ、熱や風によって衣服に残った水分の蒸発をスピーディーに行う乾燥方法です。つまり、衣服へのダメージが少なからず大きい乾燥方法なのです。
よって、「タンブラー乾燥禁止」の表記が表示ラベルにあった場合、その衣服は下記のようなことが疑われます。
●乾燥機の回転と熱や風によって、型崩れし易い衣服である。
●乾燥機の回転と熱や風によって、縮み易い衣服である。
●乾燥機の回転と熱や風によって、ボタンやビーズ、スパンコールなどの付属品が傷つき易い衣服である。
●乾燥機の回転と熱や風によって、風合いが損なわれる衣服である。
つまり、他の商品に比べ扱い方に注意を要する衣服であるのを疑うことが賢明です。
タンブラー乾燥禁止の衣服を乾燥させる方法とは
乾燥機が使えないとなれば、あとは当然自然乾燥しかないのでは?とお思いの方も多いかと思われます。
ところがクリーニング店の一部には、衣服を回転させず静止させた状態で乾燥させる機械があります。
この機械を業界では、BOX乾燥機と言う場合がありますが、要するに静止乾燥機というのが存在します。タンブラー乾燥禁止の衣服を早く仕上げる為に使われます。
静止乾燥機
静止乾燥機は、衣服をハンガーに吊るしクローゼットに似た機械にいれます。そして、温風などによって衣服を乾燥させます。
最近ではマンション等のバスルーム(お風呂場)に、換気扇だけでなく乾燥機能を加え、梅雨の時期などに乾燥機を持たない家庭でも陽が出るのを待たず、衣服をスピーディーに乾燥させる商品も登場しているようです。
少し話が脱線してしまいましたが、クリーニング店では、「タンブラー乾燥禁止」と表示された衣服を少しでもスピーディーに乾燥させる為に、可能な衣類は静止乾燥機を利用するお店があります。ただ、こうした機械を持っているお店と持っていないお店がありますので、所有の有無はお店の人に聞いてみるのが良いかと思います。
自然乾燥
静止乾燥機を持っておらず、「タンブラー乾燥禁止」の衣服を乾燥させる方法は、やはり自然乾燥しかありません。
自然乾燥は、「天日干し」か「陰干し」かに大別されますが、天気や湿気等に左右され、満足のいく乾燥には時間がかかる場合があります(1日~1週間)。
しかし、自然乾燥という言葉通り、機械という物理的な処理を行わず一番ソフトな乾燥が行え、衣服へのダメージも少ないと言えます。
まとめ
まずは、「何故自分が買おうとしている衣服はタンブラー乾燥が出来ないのか?」を購入段階で販売員などに質問して知ることが必要です。すると、その衣服のデメリットが把握できるはずです。
多くの人は衣服を購入する際、着て楽しむことのみを注力しがちです。しかし、衣服は繰り返し清潔を保ちながら着るには洗濯が必要不可欠です。せっかくお気に入りの衣服に出会えたのだから、衣服のことをキチンと知ってあげましょう。

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