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有名ブランド紳士コートについて

タレントやスタイリスト、ファッションリーダーが愛用していたり、更にはファッション雑誌においても大きく採り上げられるなど、今やファッションを愛する人の多くを魅了する、某ブランドの紳士コートがあります。
「英国、スコットランド発」「ゴム引きクロス」「シルエット」といったキーワードを挙げれば、どこのブランドのコートなのかが、分かる方もいらっしゃるかもしれません。
この紳士コートの価格は高額ですが、そのデザインや質がファッション業界でも注目され、定番アイテムとして人気があるようです。しかし、「高品質」と言われるこのコートにも大きなデメリットがあることは、あまり注目されていないようです。
このページでは、スコットランド発のある有名ブランド紳士コートのデメリットについて紹介します。
”本物”や”高品質”の定義とは?

まず結論からお話すると、このページで取り上げる「スコットランド発の有名ブランドによるゴム引き紳士コート」は、
洗濯機を使った洗濯が出来ません。
家庭用品品質表示法に従った縫い付けタグを見るとすぐに分かると思いますが、製造者は
水洗いも出来なければ、ドライクリーニングも出来ないことを、伝えています。
しかしこの事実は、販売店によっては販売員が「この商品は洗えない」旨を消費者に口頭で伝えておらず、購入後に気付いたり、クリーニング店に持ち込んで断られた時に初めて消費者は気付くといったケースがあるようです。
このコートを取り巻くキーワードに、「本物」や「高品質」といった品質の良さを伝える言葉が多く用いられます。英国のスコットランドを発祥にした歴史あるブランドによるところや、職人による手造りによるものであることから、確かに「本物」や「高品質」をイメージさせます。しかし、この「本物」や「高品質」というイメージは、あくまでイメージであり、最終的に「本物である」ことや「高品質である」ことは、消費者自身が決めるものであるのではないでしょうか。我々消費者は、まずはそこを見誤ってはいけません。その為にも、商品の特徴を事前に知り得ることは知っておく必要があります。また、この紳士コートは一般的に高額である為、慎重に購入を決めることが尚更重要と言えます。
何故、有名なコートなのに洗えないのか?
部分的に糸で縫わずに、接着剤で貼り付けたコートである
このブランドのコートが洗えない理由は、部分的に生地が接着されて出来上がった製品であることです。つまり、部分的に糸で縫われておらず、接着剤で貼り付けただけで製品化された裏地の無いコートです。
主な接着部分は下記の通りです。裏地がないため、確認は簡単に出来ます。
■衿(エリ)と身頃の接合部分
確認方法:コートを後ろにして、衿を立てると身頃との接合部分が分かります。
■ポケット
確認方法:コートの裏側を見てポケット部分を触ると糸で縫われていないのが、目で見て分かります。
■アームホール
確認方法:袖部分の中を見ると、糸の縫い代を隠すようにテープ状の生地が貼り付けてあるのが分かります。
■内側の背縫い

確認方法:コートの裏側を見て、背中部分にあるはずの糸の縫い代を隠そうようにテープ状の生地が貼り付けてあるのが分かります。
接着には、熱などを加えて接着力を高めてはいるようですが、十分な接着力ではない為、着用時の体の動きでシワになったり、曲げられたりすると接着部分が自然にかつ無意識に段々と剥がれてきます。
接着仕立てが原因
まずドライクリーニングにより、接着剤が剥がれてしまう為、ドライクリーニングは厳禁と言えます。
また、水洗いであっても機械を用いた洗浄方法だと、剥がれかけていた部分が更に大きく剥がれるリスクがある為、注意深さを要します。
よって洗濯は、商品特性を熟知したクリーニング師のいるお店での手洗いがお薦めです。
英国と日本は、条件が違います!
そもそも、何故洗えないコートなんて商品があるのでしょうか?
それは、気候の違いが大きな要因かもしれません。英国では、日本ほど高温多湿ではないうえ、洗濯をしない衣服が文化の中で根付いています。
一方日本は、高温多湿であることや清潔好きも相まって、「衣服は洗濯出来て当たり前!」という考え方を持っているケースが多いのではないでしょうか。
このように、文化や気候の違いも意識することが大切です。
国民生活センターも注目
このコートにおけるクレームは意外に多く、国民生活センターにおいても消費者に注意を呼びかけています。
「手洗いもドライも不可表示の有名ブランドのコート」
- 衣服を買うのその他の記事
- 表示ラベルの見方
衣類は、法律に基づいた「組成表示」「取扱絵表示」「はっ水性表示」「付記用語」などが印字されている表示ラベルを、必ず衣類から外れないよう付けることになっています。
このラベルには衣類の特徴や扱い方について、消費者と業者側との間で誤解の無いように、またトラブルから消費者を保護するために設けられています。
衣服を洗濯する前にも見る必要がありますが、衣服を購入する際にもこの表示ラベルに注意し、商品の特徴を理解しておくことが、意外に重要です。
- 新しい取扱い絵表示(日本)
2016年(平成28年)12月1日より、新たなJIS規格として衣類に縫い付けてある「取扱い表示」が変更されました。
今後、世界で共通に使用されているISO(国際規格)の記号とほぼ同じになり、記号内に日本語は記載されません。ただし、記号だけでは伝えされない参考情報は、簡単な言葉で記号の近くに記載される場合があります。
このページでは新しい衣類の「取扱い表示」について紹介します。
- 取扱い絵表示(日本)
表示ラベルに印字されている家庭洗濯など取扱い絵表示は、6つのカテゴリーに分類されており、各々の意味を知る必要があります。
- 取扱い絵表示(海外)
現在、海外旅行やインターネットなどで、日本の販売店からでは無く、直接海外衣料品を購入出来る機会が増えています。このような衣服にも、日本の「家庭用品品質表示法」に基づく表示同様、ISO(国際標準化機構)による表示が多く用いられています。
ところが、いざ洗濯しようと表示ラベルを見ると見たことの無いマークや、読めない単語があったり…。
そこでこのページでは、ISOの取扱い絵表示を紹介します。
- 主要国の繊維名について
現在、海外旅行やインターネットなどで、日本の販売店からでは無く、直接海外衣料品を購入出来る機会が増えています。よって、中には外国表示しか付いていない衣料品が日本でも多く出回っているのが現状です。
ところが、いざ洗濯しようと表示ラベルを見ると見たことの無いマークや、読めない単語があったり…。
このページでは、各国の繊維名を一覧にまとめてみました。
- 通信販売の落とし穴を知っておこう
衣服を購入する際、あなたはどこでどのように購入していますか?
近年、衣服の購入方法が変化してきています。現在でも購入方法としては主流と言えますが、これまで消費者の多くは、衣服は実際にショップへ足を運び、実物を手に取り試着をするなどしてから購入していました。ところが、インターネットショップやカタログを使った通信販売の台頭が進み、安価な商品も多いうえにライフスタイルの変化等もあることから、実物を手に取ることなく写真や簡単な説明だけを頼りに購入に至るケースが多くなっています。
このページでは、通信販売で衣服を購入する際の注意点を紹介します。
- タンブル乾燥とは?
衣服に付いている表示ラベルを見ると、たまに見かける「タンブラー乾燥はお避け下さい」「タンブル乾燥禁止」という文言。何気なく印字されていますが、これには重要なメッセージが隠されています。
このページでは「タンブラー乾燥」について解説しています。
- 表示ラベルに見る問題点
近年、食品偽装問題や不正表示といった、企業の社会的責任が問われる事件が注目されています。そして、マスコミの多くは人の健康被害のある食品を主にメディアで取り上げ、報道する傾向があります。
しかし、世の中にある不正表示や誤表示は、衣服に縫い付けられている取扱い絵表示においても例外なく存在しています。このページでは、取扱い絵表示に見る問題点を紹介します。
- >> 有名ブランド紳士コートについて
タレントやスタイリスト、ファッションリーダーが愛用していたり、更にはファッション雑誌においても大きく採り上げられるなど、今やファッションを愛する人の多くを魅了する、某ブランドの紳士コートがあります。
「英国、スコットランド発」「ゴム引きクロス」「シルエット」といったキーワードを挙げれば、どこのブランドのコートなのかが、分かる方もいらっしゃるかもしれません。
この紳士コートの価格は高額ですが、そのデザインや質がファッション業界でも注目され、定番アイテムとして人気があるようです。しかし、「高品質」と言われるこのコートにも大きなデメリットがあることは、あまり注目されていないようです。
このページでは、スコットランド発のある有名ブランド紳士コートのデメリットについて紹介します。
- ワイシャツボタンについて
一般的にクリーニング頻度の高い品物と言えば「ワイシャツ」ですが、ワイシャツボタンが割れてしまったり、取れてしまったりなど、ボタンに対するトラブルが意外に多くあるようです。
衣服はボタンという付属品も含めてファッションであると捉えることが出来る為、意識の高いクリーニング店では、ボタンに対してもしっかりと注意を払うお店があります。
このページでは、ワイシャツボタンについて解説します。
- 知っておきたい!注目ファッションアイテムの落とし穴
現代社会では、さまざまな素材やデザインの洋服があふれ、またコーディネイトや着こなしも決まったルールはなく、個性をアピールするうえで洋服は非常に重要な要素と言えます。
そんな個性を発揮する立役者ともなる洋服ですが、デザインや作りに対し、当然シンプルなモノだけでなく、他の商品と差別化するうえでも飾りなどのアクセントやシルエットなどで変化をもたせることで、魅力を引き立たせる場合があります。しかし、そうしたアクセントが着続けるうえで落とし穴になる場合も少なくなく、良い面だけでなく悪い面も知ることが必要と言えます。
今回は、是非知っておきたい人気ファッションアイテムのデメリットな部分について紹介しようと思います。
- Yシャツではない!?ニットシャツを理解しよう!
夏のクールビズが定着して数年経ちますが、スーパークールビズなどをきっかけに『ポロシャツ』も許可する職場が増えているようです。中でも、ポロシャツをワイシャツと変わらない前開き仕様にした新製品『ニットシャツ』がヒットし、多くのビジネスマンに受け入れられているようです。
ところがこの『ニットシャツ』、見た目は同じでもワイシャツとは全く違う製品であることを理解していますか?
製品の取扱い方を間違えるとダメにしてしまうこともあり注意が必要ですが、中には売ることだけに注力して取り扱い方をしっかり伝えていない販売業者もあります。
このページでは、ニットシャツの取扱い方について解説します。
- 注意したいビーズとスパンコール
衣服は、ビーズやスパンコールのような付属品や縁取りだけに皮革を用いたり金属など飾りのあるものも多く売られており、付属品の効果により煌びやかで高価なイメージをもたせたり、可愛らしい個性を生みだしたりなどファッションにおいて重要なアイテムと言えます。
ところが、このような付属品は見た目のセンスは優れている場合でも、洗たくやクリーニングの視点に立つと厄介な場合も少なくありません。このページではビーズとスパンコールについて解説します。
- インターネットショッピングサイトの偽サイトに注意!
現在、「インターネットショッピングサイト」が沢山開設され、インターネットで衣服やスニーカーなどファッションアイテムを購入することに抵抗を持たない人が増えているようです。手軽に購入出来ることや、限定品などの場合わざわざ店頭に並ばなくてもタイミングが良ければ購入出来るというような、魅力的な購入手段といえます。
しかし、「お金を振り込んだのに商品が届かないうえ返金もされない!」「注文したものと異なる模倣品が届いた!」「販売業者に連絡が取れない!」といったトラブルが多くなっているようです。そこで今回は、おしゃれを楽しむ中で、注意しておきたい”偽サイト”について紹介します。
- シームレスダウンの注意点
数年前からダウンジャケットのキルティング部分に縫い目がなくテープで貼ったような仕様で作られたダウンジャケットが人気です。こうしたダウンジャケットは「圧着加工」や「ノーステッチ加工」や「シームレス加工」と言って、縫い目が無いことにより機能性を高めています。
しかし、この加工には大きな弱点があるのをご存知でしょうか?このページではシームレス加工のダウンジャケットについて紹介します。
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