ウールスーツが波打った | 外観・形態変化 | 東京都クリーニング生活衛生同業組合

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ウールスーツが波打った

紳士スーツや礼服の生地に波が打ったような現象が起きた経験はありませんか?
このページでは波打ち現象について解説します。

博士~!梅雨時期の湿気はなかなか辛いよね。ところで、通勤で着ているスーツなんだけど気付いたら胸から脇ポケットにかけて表地がぶくぶく浮き上がって波打ってる感じになっちゃったんだけど(泣)
実は梅雨の湿気は衣服にも影響を与えるんじゃ。生地はウールかな?原因には色んな要因が考えられるんじゃが、 ウール素材に注目すると湿潤状態で伸びて乾燥状態になると戻る性質、専門用語で「ハイグラルエキスパンション」という性質があるんじゃが、今回の「波打ち」はそれが関係しているのかもしれん。
ウール100%の生地だね。ハイグラルエキスパンション?どうして「ぶくぶく」波打った状態になったの?
梅雨特有の湿気によってウール生地がハイグラルエキスパンションによって芯地との寸法変化を起こして波打ち現象が起きてしまったのかもしれん。
そんな事あるんだね!ちなみにコレって直るの?
アイロンをかけると消える場合もあるが、しばらくすると元に戻るから、なかなか復元させるのは大変なんじゃ。
そうなんだ。。。
ちなみに他の例としては、樹脂によって表地と芯地が接着されていたものが剥がれてしまい、波打ち現象になってしまうケースもあったり、ドライクリーニングの仕上げ工程で衣類をトンネル状の機械を通して熱風とスチームでシワを伸ばし乾燥させる「トンネルフィニッシュ仕上げ」によって湿気が加えられて表地の水分率が高くなってハイグラルエキスパンションの影響で表地の寸法が伸びるケースもあるんじゃ。
そうか。色んな原因が考えられるんだね。
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