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パンツに糸くずが付いて取れなくなった経験はありませんか?
今回は、パンツに糸くずがついて取れない原因や、予防方法についてご紹介します。

博士~! パンツに付いた糸くずが取れないんだけど...
itokuzu_1.JPG
どれどれ、見せてごらん。
本当じゃのう。
これは、「ストレッチ加工糸」じゃな。
ストレッチ加工糸?
えっ?糸くずじゃないの?
そうじゃ。
これは、糸くずではないのじゃ。
どうして糸くずじゃないってわかるの?
糸くずとストレッチ加工糸には2つの違いがあるのじゃ。
1つめは、払った時に落ちるかどうかじゃ。
糸くずは払った時にすぐ取れると思うんじゃが、このストレッチ加工糸は取れなかったじゃろう。パンツにくっついたままじゃからストレッチ加工糸かと予想したのじゃ。
2つめは、引っ張った時に伸びるかどうかじゃ。
糸くずは引っ張ると取れると思うのじゃが、ストレッチ加工糸は引っ張ると伸びるのじゃ。
糸くずを引っ張ってごらん。
本当だ!引っ張ると伸びるんだね。
あ!ずーっと引っ張ると切れちゃった...
そうなんじゃよ。
引っ張ると伸びるのじゃ。
ストレッチ加工糸というのは、ゴムのように伸び縮みする「ポリウレタン繊維」が使われているのじゃ。
なるほど~!
ゴムのように伸び縮みする繊維があるなんて知らなかった!
 
そうじゃったか。 一般の織物で作られた衣類の中には、伸び縮みがなく着た時に窮屈で動きにくいものもあるのじゃ。
それに比べて、ポリウレタン繊維が入っていると着た時に伸び縮みするため着心地が良く動きやすいんじゃ。
そっかぁ。
何着か持っているパンツの中でも、このパンツは伸び縮みして着心地が良いなと思っていたのだけど、ポリウレタン繊維が入っていたからなのね。
気になっていたんだけど、ポリウレタン繊維は伸びたり縮んだりするのに、さっき引っ張った時はどうして切れたの~?
 
良いところに気付いたのう。
それは、ストレッチ加工糸に使われているポリウレタン繊維の欠点なのじゃよ。
ポリウレタン繊維は、空気中や洗濯時の水分が原因で繊維がボロボロになって切れてしまうのじゃ。
へぇ~繊維がボロボロになるなんて知らなかったよ!
ところで博士、どうしてストレッチ加工糸が糸くずみたいになるの?
 
それはじゃな、ボロボロになって千切れた繊維が洋服から出てくるのじゃ。
洋服を着ている時は絶えず動いているじゃろ?
千切れた状態では洋服の中に入ったままじゃから見えないのじゃが、動きが加わると徐々に出てくるのじゃ。
それが糸くずのように見えたんじゃな。
へぇ~洋服が動くと繊維が出てくるんだね。
ストレッチ加工糸が千切れるのを防止する方法はないの?
防止方法を教えたいのじゃが、残念ながら洋服を着ている限りは無いのじゃよ。
じゃが、心がけ次第で千切れるのを遅らせることはできるのじゃ。
1つめは、一日着た服は次の日は着用せず休ませることじゃ。
同じ洋服を続けて着るのではなくて、何種類かの洋服を交互に着ると長持ちするんじゃ。
2つめは、保管する時は風通しの良い乾燥したところに保管するのじゃ。
湿気が多くジメジメしたところに保管するとストレッチ加工糸が千切れるのが速まるのじゃよ。
わかった~
今までは、気に入ってるパンツだったから続けて穿いていたけど、これからは1日穿いたら休ませるようにするよ。
保管方法も何も考えていなかったから、場所や環境を考えてみるね。
博士ありがとう~。

ポリウレタン繊維が飛び出すものがあります

ストレッチ素材の多くにはポリウレタン繊維が用いられています。糸の芯として用いられている事が多く、着用などの張力や劣化による伸縮性の低下などで縫い目などから飛び出すことがあります。
もっと詳しく知りたい方は
「ストレッチ加工糸」