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シリーズ最終回は、衣服の長期保管について整理します。
自宅の構造や家族構成によって衣服の保管場所や状況はそれぞれ異なると思いますが、注意すべき点は共通しており、かつ難しいことはありません。
衣服はご自分の財産です。財産を守り、より長くキレイを保つために、参考にしてみてください。

"長期"とは、来シーズンまでのこと

以前、日常の衣類の保管方法について解説し、保管方法が衣服の状態を大きく左右するということはすでにお伝えした通りです。
さらに今回のテーマである「長期保管」は来シーズンまでの保管を指し次に着用するまで半年以上空くこともあるため、正しい保管方法を意識しないと衣服の状態はすぐに悪くなってしまいます。
逆に言えば正しく保管することで、美しく着用できる期間を長くすることができるということを意味します。

まずは"洗ってから保管"が基本

まず何よりも大切なことは、洗ってから保管するということです。
衣服の汚れは目に見えないことが多いため「汚れていない」と思い込み、洗わずに保管してしまうという方もいるかもしれませんが、汚れが目に見えるか見えないかの違いで、着用後の衣服は食事をした後の食器と同じ状態です。
汚れが残っているということは、変色・虫食い・ニオイの発生など、衣服を傷める原因が勢ぞろいしていることを表しています。
 

ところで、衣服のお手入れは通り大きく分けて以下の3種類に分けられます。
➀自宅で洗える衣服
②自宅では洗えない衣服
③自宅でも洗えず、クリーニングにも出せない衣服
この3種類の中で、長期保管前にクリーニングに出すべき衣服はどれでしょうか。

正解は➀と②です。➀は「自宅で洗うことが出来るのに?」と思われる方もいるかもしれませんが、自宅での洗濯では全ての汚れを落とすことはできず、さらに流しきれなかった洗剤カスが残っていると言われています。
ですから自宅で洗えるとされている衣服も、長期保管前には一度クリーニングに出すことが重要になります。
②の自宅では洗えない衣服は、クリーニングでしか汚れを落とすことができない衣服とも言い替えられます。日々の着用で確実に汚れが蓄積されているにも関わらず、自宅で洗えない衣服(主にコートなど)は洗濯の機会が少なく、汚れも頑固になっている可能性があります。
中間洗いも含め、適切なタイミングでのクリーニングが大変重要です。
※③の衣服は、自宅の洗濯やクリーニング以外にお手入れ方法が指定されているはずです。お手入れの方法はメーカーに確認してください。

なるべく早く受け取りに行く

一般的にクリーニング店は指定日からその数日後に引渡すことを前提とし、長期保管は想定していません。(保管サービスを除く)
品物を受取りに来られた利用者にすぐに引き渡すための一時保管場所と、長期保管場所は異なるため、品物はなるべく早く受け取りに行くことが大切です。
(参考:クリーニングを早めに引き取りに行くメリット


自宅に帰ったらすること

カバーを外す
クリーニング店から受け取った品物は、ビニールのカバー(ポリ包装)が被せてあると思います。このカバーは自宅に持ち帰るまでの間、汚れ防止のために付けられているものです。
このカバーを外さずに保管すると、思わぬトラブルを呼び起こしてしまう可能性がありますので、自宅に帰ったらすぐにカバーは外すようにしましょう。
(参考:クリーニング利用後にやること

日陰で風を通す
カバーで覆われた衣服は、湿気がこもっていることがあります。
衣服をクローゼットやタンスに保管する前に、一度風が通る日陰で十分に乾燥させましょう。
たたむ?吊るす?適切な方法で保管
衣服の種類によって、保管方法は異なります。
一般的にシャツやブラウス、コートなどの「織物」であればハンガーなどに吊るして保管し、Tシャツやセーター、スウェットなどの「編物」であればたたんで保管すると言われています。
しかし衣服によっては、メーカーから保管方法が指定されている場合もありますので、ケアラベルを見たり、メーカーに問い合わせたりして確認しましょう。
なおカバー同様、返却時に付いてくるハンガーは一時保管用です。長期保管する際は、衣服の肩幅・重み・形状にあったハンガーを用いり、たたむ場合は衣服に合わせてたたみ、たたみシワにも注意しましょう。
クローゼットやタンスを掃除する
クリーニングに出して衣服の汚れを落としても、保管するクローゼットやタンスが汚れていては意味がありません。
菌や虫は、ホコリや汚れをエサにします。クローゼットやタンスは定期的に掃除し、キレイな場所に衣服を保管しましょう。

定期的に風に当てる

クローゼットやタンスは基本的に締め切られていることが多く、空気の入れ替えが不十分な場合があります。そのため、衣服の出し入れの時だけではなく、定期的に開けたままにしたり衣服を取り出して日陰で風に当てたりすることも有効です。

まとめ

衣服の生活習慣病を防ぐためのポイントを細かく分け、9回に渡り解説してきました。
衣服は製造されてから劣化が始まりますが、購入・着用・洗濯・保管、全ての過程でその劣化を早めてしまう可能性が潜んでいることがわかりました。
さらに、その過程の中で一番長い時間放置することになるのが「長期保管」です。長期保管中はトラブルの要因が多く関係しますので、大切な衣服は特に注意が必要です。